ブループラネット賞 

今年度の受賞者

受賞者による記念講演会が10月11日(木)に国際連合大学(東京都渋谷区)で、13日(土)に京都大学で開催されました。

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2018年(第27回)

ブライアン・ウォーカー教授

ブライアン・ウォーカー教授(オーストラリア)
1940年9月23日生れ
オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)名誉フェロー、 オーストラリア国立大学名誉教授

「社会-生態システム」におけるレジリエンス(回復性 強靭性)概念の開発に最も大きな貢献をし、変動する環境下で社会が持続するには、高いレジリエンスが必要であることを提唱した。教授の研究とリーダーシップにより持続可能性を見据えたレジリエンスの研究が盛んに行われ、教授の先駆者としての功績と社会に与えた影響は非常に大きい。今日、レジリエンスは環境保全、持続可能な開発、環境経済、環境保護、防災政策などの基本的概念となっている。

グレッチェン・C・デイリー教授

マリン・ファルケンマーク教授(スウェーデン)
1925年11月21日 生れ
国際応用水文学教授、ストックホルム レジリエンスセンター上級研究員、ストックホルム国際水問題研究所(SIWI) シニア科学アドバイザー

最も著名な国際水文学者で、長年にわたり水問題を地球規模の課題として提唱し、水を生物圏の血流ととらえた斬新な発想と持続可能な社会のための広範な活動は今日の環境問題解決の考え方に多大な影響をあたえた。Falkenmark指標は世界の水資源の比較に重用され、教授のGreen/Blue Waterの概念は水資源消費量の大部分を占める農業用水管理に用いられる標準的な概念である。 1960年代に、アフリカの貧困や飢餓と水問題との関連に気づき、地球の水不足と様々な環境問題の分析に貢献している。

受賞の辞

名高いブループラネット賞を受賞することができ、大変光栄です。ここに、受賞者として私をふさわしいと考えてくださった旭硝子財団に対する感謝の意を表します。 長期にわたる地球上の繁栄において、この賞の指針は必要不可欠です。それは、これまでに行ってきた私の生涯の研究の動機付けともなっているものです。私は長年この賞に注目してきましたが、各受賞者の秀逸さとその業績にはいつも感銘を受けてきました。そうした彼らの一員となることができ、大変恐縮しています。 今、私の経歴の後半において、前半期に取り組んだ理論開発を実践することに専心しているところです。私が成し遂げようとしていることと、ブループラネット賞の指針は同一線上にあります。この賞は私に、ローカルな規模からグローバルな規模にいたるまで、地球の持続可能な開発へレジリエンスを取り入れていくためのインスピレーションと新たなエネルギーを与えてくれました。

2018年ブループラネット賞の受賞者2名の一人に私を選んでくださったブループラネット賞の選考委員に深く感謝申し上げます。私は1970年代以来、生物圏の血流である水が持つ役割について理解しようと努めて来ました。その長年続けてきた努力に対してハイレベルの関心が集まる結果となりました。 水のその役割は絶大で本質的に重要なものであるにも関わらず、過去の水資源開発の取り組みでは、あまり目立つ存在ではありませんでした。 これは、主に分析を行ってきたのが、川や帯水層の液体としての水を単に自然資源として焦点を合わせ、土壌内にある目には見えない水と、そうした水のバイオマス生成への貢献を無視してきた環境専門家の手に委ねられていたことに起因します。 そうこうしているうちに、人口は現在70億人に達するまで増加し続け、その大多数の貧困と飢餓を抱えた人々が、国の大部分を乾燥気候地帯が占めるアフリカに居住しているというジレンマを世界は抱えているのです。

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