リモートセンシングとは、主に電磁波を利用し、遠隔地から対象物を非接触で調べる技術である。すべての物質は、その温度に応じて電磁波を光や赤外線の形で放射し、また陸地の表面も状態に応じて太陽光を反射・散乱する。リモートセンシングは、こうした放射・反射される電磁波を測定・解析することで、対象物の種類や状態を把握する技術である。この技術は、エリック・ランバン教授(2019年ブループラネット賞受賞)によって1980年代に本格的に活用されるようになり、環境観測のための重要な手段として発展してきた。
現在では、植生分布の把握、地表面の形状や変化の計測、水域の水質や温度の推定、雲や降水などの気象観測など、さまざまな分野で応用されている。