豊島岡女子学園中学校・高等学校 「課題探究の高度化へ向けての支援」中間報告

2024年「若い世代のための地球環境問題ワークショップ等」で採択された、豊島岡女子学園中学校・高等学校(東京都豊島区)の企画「課題探究の高度化へ向けての支援」が、順調に進んでいます。

この取り組みは、地球環境についての理解を深めながら、生徒たちが自分たちの視点で課題を見つけ、考え、形にしていく探究活動を支援するもので、旭硝子財団はサポーターとして、生徒の皆さんの挑戦を応援させていただいています。

中間報告

「Academic Day 1st」の様子

先日、同校主催のイベント「Academic Day 1st」が開催されました。

この場では、2024年度「若い世代のための地球環境問題ワークショップ等」に参加している4つのチームの生徒たちも、それぞれのテーマに沿ってこれまでの探究の成果を中間発表しました。

当日は、啓発支援選考委員長の江守正多教授(東京大学)、選考委員の橋本禅教授(東京大学)と町田智子氏(公益財団法人文字・活字文化推進機構専務理事)、専門家としての参加を旭硝子財団から依頼したAGC株式会社の研究員の方々、そして旭硝子財団のメンバーも会場に足を運び、ポスターや口頭での発表を通じて、生徒たちの研究に対してコメントやアドバイスを行いました。

各チームのテーマは以下の4つです。

・糊の種類によるカゼインプラスチックの強度変化
・廃棄物を用いたプラスチック代替品の作製
・果物の皮を用いた最も効果的な化粧水は何か
・数理最適化を用いた豊島区の緑化


ポスターや口頭での発表では、どのチームも自分たちの研究に真剣に向き合っている様子が伝わってきました。

口頭発表

口頭発表

啓発支援選考委員の先生方、AGC株式会社の研究員の皆さんからは、温かく、かつ専門的なコメントが寄せられました。

たとえば、果物の皮を使った化粧水の研究では、保湿効果の違いに着目した視点が評価され、成分分析などへの発展が期待されました。

廃棄物を使ったプラスチック代替品の研究では、素材の選定や実験の流れが丁寧に整理されており、実際の使用場面を想定したさらなる探究が提案されました。

また、糊の種類によるカゼインプラスチックの強度変化に関する研究では、強度の測定方法や比較の仕方が明確で、実験結果の可視化にも工夫が見られました。

今後は、プラスチック代替品として求められる物性(強度、透明性、変形のしやすさなど)を整理し、目指す性能に近づけるための糊の選定理由を明確にしていくと、より説得力のある探究につながるとの意見もありました。

ポスター発表

ポスター発表

さらに、数理最適化を用いた緑化計画では、条件設定や制約の考え方がしっかりしており、都市環境の複雑さをどうモデル化するかという視点が加わることで、より現実的な提案につながる可能性があるとの声もありました。

こうしたコメントは、生徒たちにとって次のステップへの大きなヒントとなり、探究の質をさらに高めるきっかけになっていくでしょう。

次回は、2025年2月に予定されている「Academic Day Final」。

今回の中間発表を経て、どんなふうに探究が深まり、どんな表現で成果が発信されるのか----

今からとても楽しみです。

これからも、生徒の皆さんの挑戦を温かく見守りながら、支援を続けていきたいと思います。

上記中間報告の「日経サイエンス」2026年1月号への掲載記事広告

今回参加した専門家

・江守正多(東京大学未来ビジョン研究センター教授)
・橋本禅(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
・町田智子(公益財団法人文字・活字文化推進機構専務理事)
・鈴⽊翔⼦(AGC株式会社経営企画本部サステナビリティ推進部シニアマネージャー 博士(理学))
・林瑠⾐(AGC株式会社技術本部材料融合研究所無機材料部ガラス・セラミックス 材料チーム)
・星島千穂(AGC株式会社技術本部先端基盤研究所共通基盤技術部ソフトサイエンスチーム)

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